これタコです
以前、ご紹介したフジの「FZ-6(TELE BENE)」、この不思議な魅力をもった単レンズカメラを知るきっかけを作ってくださった写真仲間の「かめらっこ」さんから、またまた面白いカメラをご紹介いただきました。
それがこの、フジフィルム製「スマートショットBF」というカメラです。
このカメラは現行品なので、本来、このHPに掲載するには相応しくないのですが、FZ-6同様、面白いカメラのようですので、その辺の垣根をとっぱらってご紹介することにしました。
して、どこが面白いかというと、まずカメラの体裁ですね。
まずは、タイトル写真をとくとご覧ください。
なんか変でしょ、何が変って、非常にデザインのバランスが悪い!
中央上部にあるファインダー窓の異様なほどの大きさに比べて、肝心の撮影レンズの小さいこと、小さいこと。
たいがいカメラというのは、ド〜ンとした撮影レンズがあって、その添え物的な感じでファインダー窓があるのが普通です。こちらはもう何十年とその様式に慣れていますから先入観としての形が頭の中で出来上がっているわけです。
それがまったく逆転しているのですから、どうも落ち着かない。
そんでもって、その撮影レンズが大きい丸の中心から左下にズレたところにちょこんと付いています。これがまた、どうも「タコの八ちゃん」を連想させてユーモラスでしょ。こんなカメラを構えられたら撮られる方だって、思わず吹き出しちゃうかも知れません。
こうなったら、いっそのこと茹でダコのごとく真っ赤にでも塗ってやろうかしら。
そして、このカメラも前述のものと同様に”フルプラスチックジャケット”です。それも徹底していて、ボディを組むための6本の小ビス、電池の端子と直径5ミリほどのシャッター羽以外に金属を見つけることが出来ません。あとはぜ〜んぶプラスチック!
したがって、金属カメラ症候群を罹っている方にとっては、万に一つの魅力を見いだせないのですが、たまには息抜きも必要、そんなときには、このような肩の凝らないカメラなどいかがですか?
えっ、いくら何でも凝らな過ぎるって・・・
そう言われちゃ、身も蓋もないんですが、写真の好きなアナタならちょっと気になるレンズを与えられているんですよ、このカメラ。
ですから、もう少し我慢して読んでくださいね。
さて、今度はこの異様とも思えるほどに大きいファインダーについてです。
このカメラは、本体・電池(フラッシュ電源の単3電池1本)・フィルム(ヴィーナス400)・ストラップが透明ケースにオールインパッケージされています。これ一つ買うと、その場ですぐ写真が撮れちゃう!便利でしょ。
そのパッケージに「見やすい大きなファインダー」とキャッチコピーがあるほどですから、きっとここがウリなんですね。
対物レンズもドでかけりゃ、接眼レンズも異様に大きい。腕をイッパイに伸ばしてもまだ十分に見えています。なぜにこんなビッグなファインダーが必要なのでしょうかねぇ、ちょっと理由がよく分かりません。

肝心の見えなのですが、これがまたスゴイ!
倍率は70%くらいでしょうか、コンパクトカメラのファインダー倍率はたいてい40%未満ですから、いかに大きいかお判りでしょう。
構造は逆ガリレオ式なので明るさは抜群ですが、歪曲は相当なもので、どっぷりと樽型に歪んで見えますよ。
私が常日頃お世話になっている、同居人様を縦位置のバストショットで覗いたときには、その堂々たる偉容に思わず後ずさりしてしまいました。
FZ-6と同じように裏蓋と一体成形されたフィルム押さえ条がゆる〜くカーブを描いていますので、絵の四隅が撓むのは容易に想像できますが、それを早くもファインダー像でも見せてくれている親切さ。
やっぱり「FUJI」は良心的な製品を作りますねぇ。
その他に紹介しなけりゃいけないことが無いかと、手にとって見回すのですが、なんたってスイッチ類や操作ボタンが有りませんので、説明のしようがない!
しょうがないので、仕様らしきものを少し書いておきましょうか。
*レンズはフジノン2群2枚(ココがミソです)、33mm/f.8の固定焦点です、したがってピント合わせの必要なし!撮影最短距離は1.2メートルに設定されているそうですから、近づき過ぎだけには注意しましょう。
*シャッター速度は1/125秒の単速のみ。
*カメラの重さは95グラム!空気のごとく軽いですね、これならジャケットのポケットに入れて置いても、着崩れを心配する必要はなさそうです。
*いざというときのための安心フラッシュ。これは調光機能を持っていません(常にフル発光)ので、詰めるフィルムと距離によっては工夫が必要になりそうです。
と、まぁ、ザッとこんなものですが、2群2枚のフジノンレンズはどのように光を料理してくれるのでしょう、では作例をご覧ください。
2004.6.1